固綿敷布団とは何か?

固綿は布団の素材の一つとして説明されることが多いのですが、意外とその正体を詳しく知っている人は少ないものです。

固綿の素材や特徴を、詳しく知っておきましょう。

固綿敷布団とは

読み方に悩む人も多いのですが、「固綿」は「かたわた」と読みます。

固綿とは、ポリエステルや羊毛に樹脂加工や熱加工を施し、圧縮して作った板状の綿素材のこと。

密度が高く硬度があるため、敷布団の素材として好んで使われています。

固綿敷布団には固綿を詰めものの間に挟んだ多層構造の商品と、固綿を厚手に加工してそのまま側生地に包んだ、マットレスに近い商品の2種類があります。

構造は違っても、固綿敷布団はどちらも程良い密度や、硬さがあるのが特徴。体を支えるクッション性も高いため、布団素材として人気があります。

固綿の素材

固綿を作る素材にも注目しましょう。

一般的に木綿などを使用した昔ながらの綿布団は、長期間使っていると体重の重みでつぶれて、寝心地が悪くなります。

固綿はへたりを補い、綿布団の耐久性を向上させる役割も担っていますが、使っている素材によって機能性に差が出ます。

主に使われているポリエステルと羊毛にも次のような違いがあるので、固綿敷布団を購入する場合は素材の特性を考慮して、使いやすさを見極めましょう。

l  ポリエステル

化学繊維で作られた綿で、軽量性や耐久性に優れます。

大量生産ができるためコストパフォーマンスが良く、敷布団もお手頃価格で購入できます。

l  羊毛

通気性・吸湿・発散性・保温性ともに優れた天然素材で、価格は高くても寝心地の快適さから敷布団には最適な素材です。

その反面でポリエステルに比べると潰れやすく、重くて扱いにくい面があります。

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ウレタンフォームとの違いは?

一般的なマットレスにはウレタンフォームが使われていますが、ウレタンとはどんな素材なのでしょうか?

固綿敷布団とウレタンフォームの違いを比較していきましょう。

ウレタンフォームとは?

「ウレタンフォーム」とはプラスチック発泡体の一つで、原油から精製した物質を樹脂化し、発泡させた、スポンジ状の石油化学製品のこと。

同様の構造を持つ加工品としては、台所用のスポンジがあげられます。

プラスチック発泡体には内部で気泡が連続してつながっている構造と、気泡が独立しているタイプの2種類がありますが、ウレタンフォームは気泡がつながっているタイプ。

上から押すと中の空気が押し出され、放せば元の形に戻る復元性が高いので、「軟質ウレタンフォーム」とも呼ばれています。

ウレタンはいいところだらけ!

このウレタンフォームを利用したものがウレタン敷布団や体圧分散マットレスですが、寝心地が良く、ぐっすり眠れて腰などに痛みが起きにくいと人気があります。

ウレタンフォームの寝具としての長所を、ご紹介していきましょう。

l  体圧分散に優れている

ウレタンには程良い反発力があり、背骨のS字カーブを理想の状態で支えます。

腰や肩に体重が集中しないので腰痛などが起きにくく、寝返りがしやすいのも魅力の一つ。

ウレタンは硬さの調整や表面加工もしやすいので、寝る人の好みにあわせて寝具が作れます。

l  耐久性が高い

ウレタンドフォームは経変変化が少なく、繰り返し使っても復元性やクッション性が長期間衰えません。

寝ている体の重みで潰れたり、寝心地が悪くなったりすることがないので安心です。

l  ダニが繁殖しにくい

石油から人工的に作られたウレタンフォームは、ダニや雑菌のエサになりません。

寝ている間に布団に落ちた皮脂をエサに側生地の隙間でダニが繁殖することはあっても、製造段階で防菌・防ダニ加工ができるので、子供からお年寄りまで、敏感肌の人も安全に使えます。

l  お手入れが簡単

ウレタンフォームは綿のように湿気を吸い込まない素材です。

蒸れやすいのでベッドパッドや敷パッドの併用が必要ですが、綿布団のように定期的に天日干しをする必要がありません。

アパートなどで天日干しができない環境や、腕力の弱いお年寄りでも使いやすいといえます。

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固綿敷布団とどちらがいいのか?

固綿もウレタンフォームも硬く、程よいクッション性がある素材ですが、寝具としてはどちらが優れているのでしょうか?

これはなかなか難しい問題ですが、寝具選びのポイントは、自分にあった寝心地の良さで選ぶことです。

寝心地の感じ方は個人差が大きいので、ケースバイケースで選んでいきましょう。

自分に合った敷布団を選ぼう

顔が一人ひとり違うように、私たちの体の形や体重、背骨のカーブは一人ひとり違います。

慣れによる好みもあるため、一概に固綿敷布団が優れているとか、ウレタン敷布団のほうが熟睡できると判断することはできません。

自分にとって心地よく眠れる、使いやすい寝具を選ぶといいでしょう。

例えば硬い寝心地が好みの人には、しっかりとした厚さの固綿敷布団がおすすめ。

身体にフィットする寝心地で手入れの手間が少ないほうが使いやすいなら、ウレタンフォームを選びましょう。

もし自分に合った敷布団がわからない場合は、一度布団専門店に相談するのも選択肢の一つです。

中でもおすすめなのは、静岡県御殿場に店を構える老舗の櫻道ふとん店です。

熟練の布団職人が一つ一つ手作りで布団を仕立てることでも知名度の高い店なので、寝具選びのアドバイスにも懇切丁寧に対応してもらえますよ。

櫻道ふとん店は腰痛改善敷布団でも人気がありますが、「腰いい寝リッチ」は初めてマットレスの購入を検討する人におすすめです。

マットレスの硬さを個人にあわせて調整可能。自分にあった敷布団で、快適に眠ることができるでしょう。

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まとめ

固綿敷布団もウレタンマットレスも同じような見た目ですが、実際に使ってみると寝心地は大きく使います。

どちらも寝具として優秀ではあるものの、使い勝手は使う人によって左右されがちです。

間違って選んでしまうと熟睡ができず、ストレスがたまって使いにくいので、それぞれの特徴を理解して、自分にあったものを選びましょう。