敷布団で体圧分散とは? ~体圧分散の必要性とメリット~

背中のハリや腰痛には体圧分散敷布団がおすすめ
ここでは、敷布団を選ぶ上で特に重要な要素「体圧分散」について解説していきます。

体圧分散とは、体にかかる圧力を分散させることです。

例えば、正座をしているときなど、身体の一部分に体重(圧力)をかけ続けると、その部分が痺れたり、痛くなったりしますよね。

敷布団で寝ている時も同様で、腰や肩に体重がかかり続ければ、その部分に負担が生じます。

その負担のために、寝心地が悪くなって必要以上に寝返りを打ってしまい熟睡ができなかったり、朝目覚めた時に背中のハリや腰の違和感のような不調を感じてしまいます。

一日くらいなら我慢できますが、敷布団は毎日使うものですので、結果的に慢性的な腰痛などの身体の不調に繋がる可能性があります。

また、体圧分散が出来ていないと、その部分の血の流が止まることになります。

多くの方は寝ている時に血が止まっていたら寝返りで解決しますが、寝たきりの方や筋力の少ないご高齢の方ですと、床ずれや褥瘡といった原因となります。

床ずれ・褥瘡は、体の外から圧力が加わることで、骨と皮膚の間の軟部組織の血液が留まり続けることで生じてしまいます。

ですので、腰や肩などの特定の部位にかかる体重を適度に分散させることが、床ずれ・褥瘡を防いで健康的に過ごすために必要となってきます。

体圧分散は敷布団やマットレスを選ぶ上で重要な要素となってきます。


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日本の習慣と体圧分散

昔、日本は欧米と違い、木綿わたの敷布団で眠る習慣でした。

そのため、硬く薄い”せんべい布団”の方が体に良いと言われてきました。

それには理由があり、柔らかい敷布団だと腰が落ち込み、腰痛の原因になるからでした。

ところが、硬いせんべい布団で寝ると体の出っ張った部分(頭、背中、お尻、ふくらはぎ)に負担がかかります。

仰向けから横向きに寝返りした場合も、肩や腰の出っ張り部分に負担がかかってしまい、肩こりやの原因に。

となれば、前述のように圧力がかかる箇所を全体に分散させれば腰痛や肩こりなどが起こりにくく、快眠へとつながります。

以上が日本の敷布団の歴史から見る体圧分散の必要性です。

体圧分散と理想的な寝姿勢 ~背中のハリや腰の痛みなくスッキリ起きるには?~

理想的な寝姿勢とは、立っている時のような背骨が緩やかなS字カーブを描いている状態
寝ているときの姿勢(寝姿勢)についてもう少し掘り下げることにしましょう。

理想的な寝姿勢というのは、立っている時のような背骨が緩やかなS字カーブを描いている状態と言われています。

この姿勢で寝ることにより、具体的には、頸椎がやや前傾に、胸椎が背中よりに、そして腰椎がお腹側に来るS字ラインです。

人が寝ている時、腰の部分に全体重の44%が集中しているとされています。

体重60kgの人だと約26kgが腰の部分に集中していることになります。

既製品の敷布団だとこの重さに耐えられず、腰の部分が沈み込んでしまい、腰椎が背中側に押されるような”く”の字の形に…。

結果、本来のS字ラインを維持できなくなってしまうのです。

上記のような状態では、寝ている間、常に体に負担がかかってしまい、痛みや背中のハリを生じてしまう可能性があります。

また、背骨全体のバランスが崩れて、ストレートネック(*)などの問題にも繋がり兼ねません。

このような悩みから避けるためにも、体圧分散に優れた敷布団・マットレスを選ぶことをおすすめします。

理想的な寝姿勢を保つためにも、腰や肩の部分に集中する圧力を分散させることが必要になります。

(*)通常、首は湾曲していますが、首の骨がまっすぐになってしまう状態のことをストレートネックと言います。

頭から首付近の首の骨のバランスが崩れてしまうことによって、筋肉が緊張した状態が続いてしまうので、肩こり首こり頭痛の原因となってしまいます。
長時間うつむき姿勢でのデスクワークなどが大きな要因とされ、本来首の骨(頸椎)は30~40度の湾曲になっています。

寝ている時に自分の姿勢を意識することは出来ませんが、起床時に“身体のあちこちが痛む”“腰や肩にハリや痛みを感じる”といった自覚があれば、寝るときの姿勢に何かしらの問題があると考えたほうが良いでしょう。

既製品の敷布団は、単なる平板なクッションの役割しか果たせません。そのため、体重がかかりやすい箇所に過剰な圧力がかかりがち。基本的に寝ている時の人の体重は“頭に8%、肩甲骨付近に33%、腰に44%、かかと付近に15%”というバランスになっています。そうすると、どうしても体重の多くを支える腰と肩甲骨に負担がかかり、腰や肩のコリ、ハリ、あるいは痛みが生じやすくなるのです。

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体圧分散と寝返り ~適度な寝返りで熟睡快眠!~

人は誰でも寝ている間に20~30回程度の寝返りをしています。

適度な回数の寝返りは体にとっても必要ですが、寝返りが多すぎると脳が起きている状態に近づいてしまい、熟睡できなくなってしまいます。

低反発の敷布団で寝ると、体が沈み込んでしまうために、寝返りが打てずに熟睡できません。
また、寝返りをしても無理に力が入った状態になってしまうので、脳が覚醒状態に近づいてしまいます。

高反発の敷布団で寝ると、寝返りは打てるのですが、体圧が腰や肩に集中した状態になってしまいます。
そのため、体が痛くなってしまうのを防ぐために何度も寝返りを打ってしまい、熟睡ができません。

ここで、体圧分散に優れた高反発の敷布団であれば、体が沈み込まず、自然に寝返りを打つことができます。

適度な回数の寝返りを打ち、熟睡するためには高反発の体圧分散に優れた敷布団を選ぶのが良いでしょう。

また、寝返りの役割についてお話します。

主な寝返りの役割は以下の4つが考えられています。

  • うっ血防止

人が寝ていると自分の体重で血液の流れを少なからず止めてしまいます。
この血液の流れを良くするために、人は無意識に寝返りを打っています。
寝返りが打てない状態で寝続けると、床ずれやひどい場合には褥瘡の原因となってしまいます。
健康な体を保つためにも、適度な寝返りを打てる敷布団が大切です。

  • 昼間の筋肉のバランスを直す

人は起きている間に様々な姿勢をとっています。
このときに、人には筋肉の使い方に癖があるため、筋肉のバランスが崩れていきます。
このバランスのずれを、人は寝ている時の寝返りで解消しています。
つまり、寝返りができないような敷布団で寝続けていると、結果的に体のバランスが歪んでしまうと言えます。

  • 運動を覚える(大人の場合)

人は寝ている間に頭の中で、日中起きたことを復習しています。
この寝ている間の復習は見たもの聞いたもの感じたものだけでなく、筋肉の動きも復習しています。
寝ている時に筋肉の動きも復習しようとするのですが、敷布団の上で寝ている状態なので、動きとしては「寝返り」という形になります。

  • 心臓を動きを補助するポンプの役割(子供の場合)

心臓は心筋の収縮によって、血液を体中に循環させています。
子供の場合、この心臓や心筋が未発達な状態です。そのため、全身の筋肉を使うことで体中に血液を循環させています。
寝ている時は、寝返りをすることがポンプの役割となり、体中の血液の循環を促しているそうです。

以上のように、寝返りにも大切な役割があり、全く寝返りができないことも問題です。
一晩に20~30回の適度な寝返りが打てるような敷布団がよいということになりますね。

体圧分散できる敷布団ってどんなもの? ~体圧分散と凹凸形状~

体圧分散の必要性とメリットについては書いてきました。

では、体圧分散できる敷布団とはどのようなものなのでしょうか?

柔らかい敷布団では、腰の部分に体重が集中することで、敷布団が沈み込み”く”の字のような寝姿勢になってしまいます。
また、この状態だと寝返りも打ちづらく、起きた時の背中のハリや腰痛の原因になってしまいます。

硬い敷布団では、腰の部分に体重が集中することで、自分自身の腰に圧力がかかるために寝心地が悪くなり、寝返りが増え、熟睡できません。
これもまた、腰痛の原因の原因となってしまいます。

体圧を分散できる敷布団…それは、敷布団の表面を凹凸形状にすることでした。

比較的に体重がかからない部分は敷布団の凸の部分により体を点で支えます。

体重の44%のかかる腰部分、特に尾てい骨周辺は凸がつぶれて面で体重を支えることにより、体圧分散を実現します。

柔らかい素材の表面を凹凸形状にしても、凹凸だけでは支えきれずに腰が沈み込み、背中のハリや腰痛の原因になってしまいます。

ですので、腰をしっかり支えられる硬い素材で表面を凹凸にして体圧分散させることが、背中のハリや腰痛対策としてベストになります。

体圧分散できる敷布団を紹介!

体圧分散できる敷布団の良さはもうお分かりいただけたと思います!
ここでは、体圧分散できる敷布団を実際に紹介します!

西川 AiR
「身体にかかる圧力を分散させる特殊立体構造で、質の高い眠りへと誘います。
日本を代表するアスリート達も使っている点で支えるマットレスです。」
…だそうです。
店頭にてAir sxを試しに寝てみたところ…すごい良いです!
寝た瞬間からマットレスが身体に吸い付くように密着する感覚があり、体重をマットレス全体で受け止めてくれるのがわかります!
ただ、シングルサイズ130,000円(+税)ということで少し手を出しづらいです・・・。

ニトリ 点で支える体圧分散 敷ふとん
14,900円(税込み)という価格で西川AiRと比べるととてもお手頃な価格となります。
また、全国いろんなところに店舗があるので、お店にも行きやすいですね。
3つのパーツに分かれているため、腰の部分のウレタンがへたってきたら入れ替えれば良いので長く使えそうです。
また、折りたためるので収納面も心配なさそうですね!

櫻道ふとん店 腰いい寝
西川、ニトリから比べると有名ではないですが、個人的におすすめなのでご紹介。
おすすめポイントは、腰痛ぎっくり腰持ちの現社長が、自分の腰痛改善のために信州大学と共同研究してまで作った敷布団だということです。
他の敷布団と比べると作り手の熱意が違うように感じられます。
敷布団自体は薄めなのですが、実際に購入して寝てみると体をしっかりと支えてくれますし、なにより数年間患っていた腰痛がだいぶ楽になりました!
敷布団の無料お試しレンタルもやっていて、静岡県御殿場市のお店に行けなくても試し寝ができるので、気になった方は借りてみてはいかがでしょうか?

敷布団もしくはマットレスで体に負担をかけない選び方また、マットレスもおすすめしたいですね。体圧分散をご理解いただけた方にはマットレスを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。購入の際には自分の体型に合ったサイズで購入を決めがちです。しかし、マットレスは構造が「コイル式」と「ノンコイル式」に分けられ、その中でも「低反発」と「高反発」に分類されます。そのため体型が「小柄」と「大柄」な方ではマットレス選びにも違いが出てきます。
これからマットレスを購入される方には『マットレスの種類と選び方』を、おすすめのマットレスのメーカーを知りたい方は『日本のマットレスは5メーカーが主流』をご覧ください。

ピックアップ>>>各社の体圧分散敷布団を比較!

ピックアップ>>>体圧分散力でおすすめの敷布団を選ぶ

まとめ ~体圧分散敷布団でぐっすり眠ってスッキリ起きる!~

体圧分散敷布団で背中のハリや腰痛なく眠る!
寝ている時、もっとも体重がかかりやすのは腰と肩甲骨の部分です。

既製品の敷布団では体重に対応することができず、どうしても腰や肩が敷布団に沈み込んでしまいがちになってしまいます。

これでは姿勢が悪化して猫背のような体勢で眠ってしまうことになりますし、体重を集中的に受け止めている腰や肩に違和感、痛みを生じてしまう恐れがあるでしょう。

こういったトラブルを避けるためには、体重を面全体で受け止め、かつ、理想的な寝姿勢を維持できる敷布団…

つまり、背中のハリや腰痛なくぐっすり眠ってスッキリ起きるためには、体圧分散性の高い敷布団を使って寝ることをオススメします!

今回のように、腰や肩の張りなどを感じないように快眠へと導くためには、敷布団の見直しをおすすめしました。
ですが、張り→コリ→痛み、となると対応は変わってきますので、緩和するための対応2つをご紹介しておきます。肩の痛みや肩こりについては『肩こりを緩和する3つのポイント』を、腰の痛みや腰痛については『3つのポイント〜腰痛を緩和するための方法』をご覧ください。


櫻道ふとん店の体圧分散敷布団「腰いい寝」

体圧分散のできる敷布団「腰いい寝」

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