子供にとって夏の睡眠は寝苦しい?

昨今の夏では、熱帯夜が続く日が多くなっている傾向があります。熱帯夜とは夕方から翌朝までの間の最低気温が25度以上である日のことです。最低気温が30度を超える日は“超熱帯夜”ともいわれています。

ムシムシとした暑い夜は大人でも寝苦しく辛いですよね。寝ても疲れがとれている感じがしないと思う人も多いはずです。大人よりも体が小さい子供は、なおさら暑い夜は辛いことでしょう。

では、どうして熱帯夜のように暑い夏の夜は寝苦しいのでしょうか。夏の子供の睡眠で重要なのでは、温度よりも湿度だといわれています。子供は寝ている間にたくさんの汗をかきます。寝具の素材が汗を吸ってもなかなか水分を蒸発しないため、蒸れてしまっているケースがあります。

理由のひとつとして、布団が蒸れているので、不快感を覚え、寝苦しくなっていることが考えられるでしょう。蒸れたままの状態だと熱がこもり、暑くて快適に眠ることができません。特におむつをしている場合は、蒸れてかぶれてしまい、痛くて眠れなくなってしまうこともあります。

暑くて布団を蹴ってしまい、朝起きたら子供が何もかけてない状態で寝ているということもよくありますよね。寝苦しい夏の熱帯夜でも、子供が心地よく眠るためには、寝具選びがとても重要なのです。

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夏の夜を乗り越えるために子供の布団はどうするべき?

暑い夏の夜でも子供が安心して眠れるために、布団をどうしていくべきかご紹介します。

敷布団

子供の敷布団には、“敷きパッド”を利用するのがオススメです。敷きパッドは汗や汚れ吸収したり、温度調節をしたりしてくれます。また、敷きパッドはシーツにように四隅が覆われていません。

そのため取り外しをしやすく、洗濯が簡単なのでお手入れも簡単です。いろんな種類の敷きパッドが売られていますが、吸湿性や通気性が優れている敷きパッドが良いでしょう。体温や、寝転んだときに体と布団にこもる熱を逃がしてくれる素材だと、暑い夜でも心地よく眠りにつけます。

夏になると、ひんやりとした触り心地の冷感タイプのものがたくさん販売されているのをみかけませんか?冷感パッドは、肌からそのパッドに移動する熱の伝導性に優れています。熱が多く奪われるため、暑い夜に横になっても熱がこもらず、ひんやりとしているのが特徴的です。

ただし、この冷感敷きパッドはいつまでも冷たさが持続できるわけではありません。触ったときに、冷感を感じるものなので、ひんやりとした心地がずっと持続するものではないことを覚えておきましょう。

冷感パッドでは通気性や吸放湿性が優れている、麻素材のものが特にオススメです。ジェルタイプのものは、通気性が悪くムレやすいため、子供の敷布団に使用するのはあまりオススメできません。

掛布団

夏場に活躍する掛布団といえば、“タオルケット”です。大人でも夏はタオルケット派の人が多いのではないでしょうか。肌触りがふんわりとしており気持ちが良いのがタオルケットの魅力。さらっとしているので、汗をかいても肌にまとわりつきません。

ちなみにタオルケットは、「タオル」と「ブランケット」の単語をかけあわせた和製英語。蒸し暑い日本の夜でも快適に睡眠がとれるように1960年頃に誕生しました。

タオルケットは吸水性に優れ、汗を吸収してくれるといわれており、子供の寝冷えを防いでくれます。

タオルケットのなかでも、通気性や吸水性が優れている素材が特にオススメです。汗っかきな子供でも安心な素材は、綿100%やガーゼなどの天然素材。他にも麻や化学繊維のものなどが良いでしょう。

タオルケットは、洗濯機で丸洗いができるものがあるため、汚れたり、汗をたくさんかいたりしてもすぐに洗濯できます。毛布と比べて洗いやすく、乾きやすいのでお手入れもマメにしやすいです。

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夏でも子供が快適に寝過ごすためには

ジメジメとした蒸し暑い熱帯夜。蒸し暑い夏でも、子供が快適に寝て過ごすために何かできることはないのでしょうか。ここでは、夏でも子供が快適に寝る方法を紹介します。実践して心地よく眠れるように促してあげましょう。

具体的には以下のようなポイントがあります。

・就寝の2時間前にはお風呂に入る

・寝室の温度を28℃に設定する

・寝室の照明を暗くする

各ポイントについて、くわしく説明します。

・就寝の2時間前にはお風呂に入る

熱いお風呂に入ると、大人でも目がすっきりと覚めてしまいませんか?子供も同じで、眠たかったのにお風呂に入ると目が覚めてしまいます。また、体温が上がり、暑くて寝つきが悪くなることも考えられます。

人間は体温が急激に下がったときに眠気を感じるため、就寝の2時間前にお風呂に入ると良いでしょう。絵本を読んだり、歯磨きをしたり、寝かしつけには意外と時間がかかるものです。余裕をもった時間配分を行っていきたいですね。

・寝室の温度を28℃に設定する

子供は暑がりで、体温を下げるために布団を蹴ったり、寝返りを打ったりします。「いつの間にか布団の中から出ている」といったことも、きっと多いはず。子供は就寝中に成長ホルモンが分泌され、成長ホルモンが出ると体が熱くなることもあります。快適に眠るためには、室内の温度と湿度の調節が非常に重要なのです。

温度と湿度の目安は、温度は平均で26から28℃、湿度は50%ぐらいだといわれています。布団を蹴ってしまう可能性も考え、エアコンは風が直接あたらないようにしましょう。温度は28℃に設定しておくと良いでしょう。

湿度を下げるために、就寝前にエアコンを切って、窓を開け換気をしましょう。扇風機やサーキュレーターなどの風で室内の空気を外に逃がしていきましょう。

・寝室の照明を暗くする

照明の光は子供にとって刺激になるといわれています。白熱灯や蛍光灯といった青色の光は、体内時計を狂わせるとされており、子供の眠りを妨げる可能性があるのです。

特にねんね時期の赤ちゃんは、天井に向かって寝ている状態が長いため、照明の光の影響を受けてしまいがちであることも考えられます。

そのため、体内時計に影響を及ぼしにくい暖色系の照明をつけるようにしましょう。

パソコン、テレビ、スマートフォンなども青色の光で、刺激を受ける可能性があります。就寝前には見せたり使用したりしないようにしましょう。

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まとめ

寝苦しい熱い夏でも、子供がぐっすり眠るためには寝具が重要です。吸水性、吸湿性があり、手入れがしやすい敷きパッド、タオルケットがオススメです。素材は、綿や麻、ガーゼなどの天然素材を選ぶと良いでしょう。