■寝酒に注意!知っていますか?お酒は眠りの質を低下させます
現代病とも言われている睡眠障害ですが、なんらかの睡眠に関する悩みを抱えている人は、とても多いのが現状です。その数は4~5人に1人とも言われており、質の良い睡眠を得るために、睡眠外来を訪れる人は年々増加の一途をたどります。
そして、睡眠や安眠に関しては、間違った認識を持った方が多いということも事実なのです。その中のひとつがお酒です。みなさんは、お酒を飲んだときに眠くなることはないでしょうか。
そうなのです、ほとんどの方が経験したことがあるかと思いますが、アルコールには眠くなるという効果が確かにあるのです。ですが、ここが大きな落とし穴でもあるのです。実はお酒は眠くなる効果はありますが、質の良い睡眠を得る効果はありません。それどころか逆効果の場合もあるのです。
前述したように、お酒には眠くなる効果というのは確かに存在します。寝酒という言葉まであるように、この眠くなる効果を狙って寝る前にお酒を飲む人もとてもたくさんいらっしゃいます。
ですが、実はお酒は眠りの質を低下させてしまう一面もあるのです。実は、アルコールは覚醒中枢や睡眠中枢を麻痺させる作用があります。つまり、この作用によって眠くなったりもするのですが、覚醒作用もありますから、睡眠の途中で覚醒してしまうことがよくあるのです。
つまり、深い眠りに入る前に脳が覚醒してしまい、そうなると、その後はなかなか寝付けなくなってしまいます。ですから、安眠という観点から見ると、寝る前にアルコールを摂取するという行為は逆効果ということになるのです。
とはいえ、やはり寝る前にお酒を楽しみたいという方もいらっしゃるかと思います。その場合には、深酒をすることはなくビールをコップ一杯程度にとどめ、水分も多く取るようにしましょう。質の良い睡眠を求め、安眠するためには、寝る前の深酒は禁物です。