眠いだけではない寝不足の症状
最初に、寝不足の時に起きる症状について解説していきましょう。
一口に寝不足といっても、さまざまなタイプがあります。寝不足に正しく対処するためには、まずその症状やリスクをしっかり理解しておくことが大事です。
そもそも寝不足とは
そもそも「寝不足」とは、十分に睡眠がとれてない状態を指します。
仕事やお付き合いで充分な睡眠時間がとれないときは、特に注意しましょう。ただし、満足のいく睡眠時間には個人差があります。
日中の疲れ具合によっても、必要とする睡眠時間が変わってきます。まずは自分がしっかり睡眠がとれているか、生活を振り返ってチェックしてみてください。
また、睡眠の質にこだわることも重要です。充分な睡眠時間を取っていても、熟睡できなければ元も子もありません。
場合によっては睡眠の質の低下を引き起こしている原因を特定し、取り除いていく必要もあります。
寝不足になったサイン
本格的な寝不足症状が起きる前に現れる、サインにも注目しましょう。一見睡眠とは関係がないようでも、寝不足になっていないか判断する目安になります。
寝不足のサインのひとつは、気分が不安定になることです。睡眠時間が不足すると脳内物質であるセロトニンの分泌量が低下して、気分が晴れなかったり、落ち込みやすくなったりする傾向があります。
氷や飴などの硬いものをやたらと噛む行動にも注意しましょう。これは物を噛むリズム運動が、セロトニンの分泌を促す働きがあるからにほかなりません。無意識のうちにセロトニンを増やそうとする、体からの大事なサインと考えてください。
甘いものが欲しくなるのも、よくある睡眠不足のサインです。睡眠時間が不足して脳の機能が低下すると、満腹ホルモンが出にくくなり、食欲に歯止めがかかりません。体が無意識に甘いものを欲しがるため、間食や夜食が増えやすくなります。
そのほかにも、注意力が散漫になって行動が雑になる、忘れっぽくなるのも寝不足の前兆です。
寝不足の症状
寝不足になると、朝すっきりと目覚めることができません。
体を休息させるだけでなく、睡眠は日中に受けたさまざまなダメージ回復を図る大事な生活習慣。
寝不足は次のような、不快な体の症状を引き起こします。
・日中の強い眠気や長引く疲れ
・頭痛
・吐き気
・めまい
・肌荒れ
寝不足になるとダメージが蓄積して疲労感が高まり、どうしても記憶力や思考力の低下によるミスが多くなるのは否めません。
また、寝不足の悪影響は体に対してだけでなく、心にも及びます。
身体に疲れが蓄積することにより、食欲のバランスが崩れて食欲が出なくなってしまう人は多く、逆にいくら食べても満足感が得られずに過食になるケースも。
ストレス耐性が低下してしまうのも問題でしょう。仕事にも家事にもやる気が出ず、感情の起伏が激しくなる、不安で訳も分からず涙が出るなど、いわゆる「うつ」の状態になるリスクがあります。
寝不足の対処方法!
それでは、寝不足になったときの対処法をご紹介していきましょう。今回は初心者でも、自宅で簡単に取り入れられる方法を集めてみました。
寝不足は、症状が長引くほど改善が難しくなる傾向があります。気になるサインや症状に気が付いたら、早めの対処を心掛けてください。
手軽にはじめられる対処方法①ツボ
寝不足なのになかなか寝付けない場合は、睡眠に効く「ツボ」押しを試してみましょう。
寝不足に効果が期待できるのは、次の2つのツボです。
・内関(ないかん)
自律神経のバランスを整えて、速やかに眠りにつける効果が期待できます。
内関は手首を曲げた時にできる横シワから、親2本分肘寄りの腕の中央にあるツボ。
反対側の手の親指で優しく、まっすぐ上から押して刺激しましょう。
・百会(ひゃくえ)
ストレスをやわらげ、睡眠の質向上を促すツボです。
頭頂部にあるさまざまな効能を持つツボとして有名ですが、両耳を結んだ線と眉間から伸びる線が交わる位置、頭のてっぺんより前側にあります。
両手の中指を使って、気持ちいいと感じる程度の強さで押してください。
ツボ押しは布団の中でもできるため、夜寝る前の習慣にするのもおすすめです。
同様に布団の中でできる寝不足対策として、深呼吸も取り入れましょう。
腹式呼吸による深呼吸は自動的に心拍数を下げて体を眠りに誘うため、布団の中で仰向けに寝たらゆっくり、深い呼吸を心掛けましょう。
吸う息よりも吐く息を2倍程度長くするのが、熟睡のポイントです。
少し時間や気分に余裕があるなら、寝る前のストレッチも行いましょう。
特におすすめなのは、身体の末端の手先や足先、太い血管が集まる股関節周りのストレッチ。
布団の上で2分程度ストレッチをするだけでも体が温まり、布団に入った後の体温低下と疲労感で眠りやすくなります。
手軽にはじめられる対処方法②仮眠
夜ぐっすり眠ることができないなら、短時間の仮眠をするのも寝不足解消に効果的です。
お昼休みなどを活用して、15分から30分を目安に短時間のお昼寝をとりましょう。手軽に眠気や寝不足によるだるさをリフレッシュでき、頭がすっきりします。
短時間であれば、夜の睡眠にも響きません。リラックスして熟睡するほど効果が期待できるため、なるべく暗くて、静かな環境で仮眠をとることをおすすめします。
短時間で起きるのが不安な場合は、時計やスマホのアラーム機能を活用すると良いでしょう。お昼寝前にコーヒーを1杯飲んでおくと、ちょうど起きる頃にカフェインが効いてきて、目覚めが良くなります。
手軽にはじめられる対処方法③食事
寝不足のときには、しっかり食事を摂ることも大切です。栄養を摂って、体調の悪化を防ぎましょう。
睡眠時間が不足して気分が悪いときや吐き気がする場合は、消化の良い食べ物がおすすめです。おかゆやうどんなどの炭水化物系で糖分を摂取すれば、脳にエネルギーを供給でき、気分も回復します。
固形物がつらい場合は糖分やビタミン、ミネラル類が摂れるスポーツドリンク、フルーツジュースなどもおすすめです。
手軽にはじめられる対処方法④入浴
就寝前の入浴は体を眠りに入りやすくしてくれて、睡眠不足を改善するのに効果的です。
おすすめなのはぬるめのお湯に、10分以上ゆっくり入る入浴方法です。リラックス効果で副交感神経が優位になり、体温が下がるにつれて熟睡に誘います。
すっきりしたいからといって、熱いお湯につかるのは好ましくありません。交感神経が優位になり、かえって目が覚めてしまうため気をつけましょう。
寝具にも着目しよう
体の調子を整えるだけでなく、睡眠環境を改善することも大事です。
寝不足感とともに、朝起きた時に体のだるさや腰の痛みがある場合は、寝具も見直してみましょう。
特に敷布団が身体にあっていないと熟睡の妨げになり、寝不足の原因になっている可能性があります。
寝不足の改善で選ぶなら体圧分散に優れ、背中のS字カーブが維持できるほど良い硬さの敷布団が理想的。
なかなか自分にあった敷布団が見つからないという人には、櫻道ふとん店の「腰いい寝」がおすすめです。
腰いい寝は超高反発ウレタンを凸凹状に表面加工した、体を点で支える敷布団。
硬すぎず、柔らかすぎないほど良い硬さで、寝ている体が沈み過ぎません。
背中のS字カーブを睡眠中も理想の状態で維持できるため、腰や肩周りに負担がかかりにくいのが特徴。
寝返りも打ちやすく、熟睡できると好評です。
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寝不足になる生活習慣を控えよう
寝不足の対処法として、生活習慣の見直しをすることも大事となってきます。
仕事などの忙しさで乱れがちなものの、規則正しい生活は健康の基本です。次の要領で生活リズムを整えて、心地よい眠りを目指しましょう。
・適度な運動をする
寝不足の対処法としておすすめなのは、適度な運動をすることです。就寝前にストレッチやヨガなど、軽い運動を習慣にしましょう。
運動で体が温まると、体温が下がるタイミングで寝つきが良くなります。ほど良い疲れで熟睡しやすくなるため、一石二鳥です。
・湯船につかる
寝不足の改善には、ゆっくり湯船につかるのが効果的です。忙しいからと毎日シャワーで済ませる人は、入浴習慣を見直しましょう。
就寝前に湯船につかって、体を芯から温めてください。入浴後に体温が下がるにつれて、心地よい眠りが訪れます。
・太陽を浴びる
日中は積極的に太陽を浴びることも、睡眠不足の改善に有効です。
人間の身体には、太陽の進行に合わせた体内時計が組み込まれています。日中にしっかり太陽をあびて、昼夜が逆転した生活をリセットしましょう。生活リズムが整うと、自然と寝つきが良くなります。
熟睡するためには夕方から徐々に明かりを落とし、眠りやすい環境を整えることも大事です。ブルーライトは脳を刺激して、興奮させる効果があります。寝不足のときは、就寝前のスマートフォンやパソコンをできるだけ控えてください。
・正しい食事をする
睡眠不足の改善には3食しっかり食べて、食生活を整えることも大事です。食事の時間を決めると生活リズムが整い、正しい睡眠リズムも戻ってきます。
満腹で布団に入るのも、寝不足を招く理由のひとつです。夜遅くに食事をすると、消化のために体がリラックスできません。食事は眠る3時間前にはとるように、生活を見直してみてください。
・就寝前のアルコールやカフェインはやめる
睡眠不足を改善するためには、就寝前のカフェイン摂取を控えることも大切です。コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには覚醒作用があり、眠りを浅くしてしまいます。
お酒を飲むと酔いが回って寝てしまう人は多いものの、眠るためにアルコールを摂取するのはNGです。アルコールの効果は夜半に切れ、利尿作用で眠りが浅くなるため、睡眠不足を助長させかねません。
お酒を飲む場合は、食事と一緒に楽しみましょう。夜寝る前なら、ナイトキャップ程度に嗜むと安心です。
睡眠時間をしっかり確保しよう
睡眠時間は人によって違いますが、健康のために必要な睡眠な目安はあります。
寝不足にならないためにキープしたい、理想の睡眠時間があることも知っておきましょう。
私達人間にとって、健康維持に必要な睡眠時間は7時間です。
これは医学的にも証明されていて、1日6~7時間程度の睡眠をとっている人ほど長生きをすることが分かってきました。
毎日7時間の睡眠をとるのが難しい場合でも、週に3日程度充分な睡眠時間を確保するだけでもダメージ回復ができ、体の不調が軽減しますよ。
さらに睡眠の質を改善するには、睡眠時間を選ぶことも大事です。
理想とする睡眠時間帯は午前0時~午前6時です。
なぜなら眠りを促すホルモン、メラトニンの分泌が活発になる時間帯だから。
午後10時頃には布団に入っておけば効率よく熟睡でき、寝不足解消に役立ちます。
(参考:http://www.daiwa-pharm.com/info/onko/414/)
まとめ
たかが寝不足とはいいますが、熟睡できず、体の疲れが取れない状態が長引くのはつらいものです。
早めの対処で寝不足を改善して、翌日の英気を養いましょう。
仕事が忙しくて充分な睡眠時間が取れない、夜中にテレビドラマに見入ってしまったなど、寝不足になる理由はさまざま。
すぐに睡眠時間を増やすのは難しくても、敷布団の見直しなどのできるところから始めてください。