夏だからこそ使いたいダウンケット

ダウン(=羽毛)というと、一般的には防寒用の素材だというイメージが強いかもしれません。たしかにダウンは保温性の高い素材ですし、冬にお世話になっている人も多いことでしょう。しかし実は、夏の寝具としてもダウンケットは優れものです。
今回は、タオルケットやガーゼケットとはまた違った魅力のあるダウンケットについて、あらためて特徴やお手入れ方法をご紹介しましょう。

ダウンケットの正しい選び方とお手入れ方法

ダウンケットとは?

ダウンケットとは、文字どおり捉えるのであれば「ダウン(=羽毛)で作られたブランケット」のことです。しかし実態としては、「非常に薄手の羽毛布団」のことをダウンケットと呼んでいるケースが大半です。「羽毛肌掛け布団」として売られているものと基本的に変わりません。
一般的な冬用の羽毛布団が1.3kg程度の羽毛量であるのに対し、ダウンケットでは0.3kg程度と非常に軽量になっています。「ダウンケット=ブランケット同様に薄く作られた羽毛布団」だと考えると、実際の商品のイメージがしやすいのではないでしょうか。
ダウンは保温力があるだけでなく、吸湿力が高く蒸れにくい素材でもあります。薄手にすれば夏でも充分に活躍してくれますし、とても軽いので子供から高齢者まで幅広い年齢層の人にも適しています。季節を問わず活躍してくれる寝具といえるでしょう。
軽さでいうとガーゼケットも夏の寝具としておすすめします。ガーゼ素材なので肌にやさしく、吸湿性・発散性が高いので赤ちゃんや子ども向けだと思います。ガーゼケットのメリット・デメリットなどを詳しく知りたい方は『夏の睡眠の必需品ガーゼケット』をご覧ください。

ダウンケットの選び方

ダウンケットを選ぶ際には、以下のような点を意識すると失敗を防ぐことができます。
(1)ダウン率は85%以上を
ダウンを利用した布団が「羽毛布団」と名乗るためには、中綿の50%以上がダウンでなければなりません。逆にいえば、49%がダウンでなくとも名乗れるということです。しかしダウン率の低いダウンケットは重くなってしまうため、夏に使うには不向きです。
寝苦しい夏に快適に眠りたいのであれば、ダウン率は85%以上のものを選ぶようにしましょう。冬用の羽毛布団であれば90%以上が理想的ですが、夏に使うダウンケットの場合は85%で充分な品質になります。
(2)夏用ダウンケットならば洗いたい
ダウンというと「洗えない」というイメージも強いかと思いますが、近年は洗える製品も増えてきています。冬用の羽毛布団はともかく、夏に使うダウンケットであれば丸洗いができるかどうかは非常に重要なポイントとなります。
私たちは一晩にコップ1杯分の寝汗をかきます。暑い夏の夜であればなおさらでしょう。ダウンは汚れに弱い素材ですので、汗が染みこんでしまうと肌触りや弾力が大きく損なわれてしまいます。通常の羽毛布団であればクリーニング店に任せないと失敗のリスクも高いですが、薄手のダウンケットであれば自宅での洗濯も難しくありません。

ダウンケットのお手入れ方法

サイズ感が違うとはいえ、ダウンケットは羽毛布団の一種です。そのため、お手入れ方法は羽毛布団に準じます。
まず、使用時には必ず布団カバーを掛けるようにしましょう。ダウンはデリケートですので、直接肌に触れるかどうかで耐久年数が大きく変わります。洗濯する際には、手洗いコースやおしゃれ着コースなどでやさしく洗ってあげましょう。羽毛布団を自宅で洗濯したいと考えている方には『羽毛布団を自宅で洗う方法と注意点』を、経済的に安く、かつ手軽に済ませたいと考えている方には『コインランドリーで安く安心に羽毛布団を洗う方法』をご覧ください。
洗えないタイプであれば、日頃から定期的に天日干しをすることも大切です。特に夏はたくさん汗をかきますので、最低でも10日に1回、できれば週に1回以上は日光に晒してあげたいところです。その際には、湿度の低い午前中から2時間程度干すのが理想です。
また、羽毛はとてもデリケートな素材なので天日干しをする際の注意点をご紹介しましょう。詳細は『意外と難しくない 羽毛布団の正しいお手入れ方法』をご覧ください。

今回のように夏の夜を熟睡へ導く寝具としてダウンケットを使用することは選択肢の1つですが、寝室の環境によっては使用しない方がいいパターンもあると思います。そんな方のために別の方法をご紹介しましょう。詳細は『オススメの寝具組み合わせ~夏に快眠を得る方法』をご覧ください。