再評価の理由は? 湯たんぽブームが到来

寒い冬は、布団に入るときも出るときもつらいものです。体が冷えてなかなか寝付けなかったり、起きなければいけない時間を過ぎてもダラダラ過ごしてしまったりと、生活に支障が出るケースも少なくないでしょう。

そんな冬の寝室を快適に過ごすための道具として、湯たんぽが再評価されていることをご存知でしたか?

湯たんぽといえば、500年以上昔から使われてきた原始的な暖房器具です。高機能なデジタル家電がたくさんあるこの時代に、いったい何が見直されているのでしょうか。

湯たんぽのメリット

湯たんぽが見直されている理由としては、まず経済的だという点を挙げることができます。湯たんぽは中にお湯を入れるだけというアナログな仕組みの暖房器具ですから、エアコンやストーブと比較すると光熱費はほとんどかかりません。お風呂の残り湯を使うようにすれば、実質的にゼロ円で使うことも可能ですし、エコにもなります。
また、取り扱いの簡単さも大きなメリットといえるでしょう。電気製品ではないため、湯たんぽは使用シーンを選びません。お湯さえあればいつでもどこでも暖を取ることができますし、物理的に破損しないかぎり故障の心配も無用です。災害時に活躍したという話もよく聞きますので、万一に備えて用意しておくのも妙案ではないでしょうか。

湯たんぽのデメリット

一方、デメリットとしてはやけどのリスクが考えられます。湯たんぽの容器は想像以上に保温性が高いため、長時間触れていると低温やけどになりかねません。専用カバーやバスタオルをかけて使うことで対策はできますが、100%予防するのは不可能なので、肌が弱い人は注意が必要です。
また、湯たんぽは手軽ではありますが、スイッチを押すだけで使える暖房器具に慣れていると面倒に感じることもあるでしょう。寝る時間を逆算して準備をしなければならないので、急な眠気への対応も難しいです。アナログならではの不便さがあるという点は、人によっては大きなデメリットかもしれません。

電気式の湯たんぽでデメリットを克服

「湯たんぽを使ってみたいけれど面倒なのは嫌だ」という人には、電気を利用した新しいタイプの湯たんぽがオススメです。
ひとつは、充電式(蓄熱式)の湯たんぽです。あらかじめ蓄熱材が内部に閉じ込められているためお湯の入れ替えは不要で、コンセントから簡単に充電することができます。多くの商品はわずか10~15分程度の充電で8時間程度使えますから、事前の手間は大幅に短縮されました。
もうひとつは、電子レンジ式の湯たんぽです。こちらも仕組みは一緒で、コンセントからではなく電子レンジから熱を取り入れます。やはり10~15分程度で温まりますので、寝る準備をしている間に簡単にセットすることができます。
電気が必須なため災害対策としては不向きですが、それ以外のメリットはすべてキープしたまま従来のデメリットを克服しましたので、湯たんぽに興味のある人はぜひ試してみましょう。