腰に負担がかかりにくい低反発素材の敷布団
こちらでは、近年、どんどん普及している低反発素材の敷布団について解説しています。腰の痛みに悩んでいる方などを対象として、あちこちの量販店が販売しているようですが、果たしてどのようなメリットがあるのでしょうか?
何となく“低反発=腰に良い”という図式が定着してきた感がありますが、いったいその根拠とは…?他ではなかなか知ることの出来ない低反発布団の全てを分かりやすく説明していますので、布団の買い替えを検討されているのなら是非ともご一読くださいませ!
低反発布団はどうして腰に良いの…?
まず、腰の痛みが悪化する原因の1つとして、敷布団のクッション不足が挙げられます。寝ている姿勢だと、腰の部分に全体重の44%が集中しますので、腰が布団のクッションを押しつぶしてしまい、間接的に床まで到達しているケースが多いわけですね。そうなると、腰が床に押しつけられているのと変わりませんから、過度の負担がかかって痛みの原因になってしまいます。
ただ、低反発素材の敷布団なら何でも良い…というわけではないので、その点には注意が必要。あまりに柔らかい素材ですと、腰の部分がクッションにめり込んでしまい、身体がくの字に曲がった状態で寝てしまう恐れがあります。この状態では姿勢の歪みに起因する負担がかかってしまい、逆に腰の痛みやハリが悪化してしまう恐れも…。低反発の敷布団を選ぶなら、1度は試し寝を行い、ちゃんとキレイな姿勢で寝られるかどうかをチェックしたほうが良いと思います。
腰痛や肩にハリなどでお悩みの方には、寝返りが少なくなる体圧分散力が高い敷布団もおすすめします。詳しくは『敷き布団の条件〜体圧分散力って何?』をご覧ください。
低反発素材の弱点って何?
もちろん、低反発の敷布団にもいくつかの弱点は存在します。まずは、低反発素材の多くに用いられているポリウレタンは非常に通気性が低いこと。目の細かいスポンジのような質感からも想像できるとおり、空気が通る余地はほとんどありません。そのため、夏場に蒸れたり、ニオイが付着しやすかったりといった問題が発生します。
また、吸湿性も高くないので、あまり汗を吸い込んでくれません。寝汗をかくと、敷布団の表面に湿気が溜まってしまい、やや肌触りが悪くなる傾向もあるようです。高温多湿な日本では長らく木綿の布団が使われてきましたが、これは木綿がもっとも吸湿性に優れた素材であることも大きな理由。この点を加味すると、日本の敷布団には向かない要素も持っていると判断せざるを得ないでしょう。