布団の王道〜木綿敷布団の特徴!
こちらでは、まさに王道といえる木綿敷布団のメリット、デメリットを解説させていただきたいと思います。
最近は化学繊維の普及によって木綿離れが進んでおり、量販店で売られている布団の大部分は化学繊維という状況…。木綿布団という触れこみで売られている製品であってもその大半は綿とポリエステルを配合した綿混紡であって、厳密な意味での木綿敷き布団はあまり見かけません。
しかし、やっぱり“日本の布団=木綿”というイメージは今の時代にも生きています。もはや布団専門店でしか見かけなくなった木綿敷布団について、この機会に正しい知識を身につけてみませんか?
吸湿性はピカイチ!高温多湿の気候に適した布団
そもそも、日本の敷き布団が木綿で作られていたのは、それが日本の気候に合っていたからです。木綿は吸湿性に優れているため、湿度の高い季節でも、さらに水分を吸い込むことが可能。要するに、夏でもちゃんと寝汗を吸収して、表面をサラサラに保ってくれるわけです。
一見すると“布団にあせが吸い込むのって良いことなの?”と首をひねってしまうかもしれませんが、これは実に重要な機能。汗が布団に染みこまないと、布団の表面に汗が溜まって、じめじめとした感触の中で眠ることに…。汗を吸ってくれれば、表面は湿っぽくならないので快適に寝られるのです。
手入れは大変!?木綿敷布団の注意点
ただし、木綿敷布団が減ってきたことにも充分な理由があります。実は木綿は吸湿性には優れていますが、放湿性…吸い込んだ水分を空中に吐き出す能力には劣っているのです。そのため、こまめに日干しを行わないと、どんどん水分を含んで、最終的にはジトジトした手触りになってしまいます。布団を干す習慣は、この綿が持っているデメリットを補うために生まれたわけですね。
しかし、ほとんどの家屋が平屋建てだった時代ならいざ知らず、近年は高層住宅が増えたこともあり“ベランダに日光が差すとは限らない…”という状況。周囲に高層住宅が建っている一軒家、ベランダが北向きの高層住宅では、ほとんど日光が差しこみません。この場合、家庭用の布団乾燥機がないと、充分な手入れが難しくなってしまうでしょう。
また、木綿敷布団は徐々にクッション性が落ちていき、最終的には体重に負けて“せんべい布団”になってしまいます。そのため、打ち直しといって綿の弾性を快復させる作業を行わなくてはなりませんが、最近では布団の打ち直しをしてくれる布団屋さんもほとんど見かけません。
木綿敷布団を購入される場合、こういった問題を考慮の上“どのように手入れするか”というビジョンを考えておくことが必要になるでしょう。
布団干しの目的は湿気を除去することですが、もっとも効果的な干し方やダニを退治する方法などをご紹介します。詳しくは『布団のダニ対策 なぜ布団を天日干しするの?』をご覧ください。