伝統ある本来の毛布!ウール毛布の特徴
毛布という名称からも分かるとおり、本来、毛布は動物の毛を使って作るものです。そのため、まさに羊毛を用いたウール毛布はもっとも正統を行く存在。寝心地の良さにも定評があり、人気No.1の素材です。
こちらでは、ウール毛布の特性を分かりやすく解説していますので、是非とも、寝具を選ぶ上での参考にしてくださいませ。
ウール毛布の特性まとめ〜メリット&デメリット
それでは、ウール毛布の特徴を具体的に確認していきましょう。特徴を正しく見極めることが、自分のニーズに合った毛布を購入するための第一歩です。
1.吸湿性はもちろん、放湿性も抜群!
これは寝具全般にいえることですが、素材選びの最重要ポイントは吸湿性です。人は眠っている間に200cc程度の汗をかき、さらに肌表面からも200cc前後の水分を発散しています。なので、寝具が水分を吸い込んでくれないと、布団の中がじめじめとして寝心地が悪化してしまうのです。羊毛は天然繊維の中でも吸湿性が高いので、この点では大きなアドバンテージがあるといえるでしょう。さらに、いったん吸い込んだ水分を逃がす放湿性も高いので、軽く陰干しするだけで乾いた状態に戻せるのもポイント。
2.保温性は天然繊維の中でも高ランク!
ウールは縮れた繊維が絡み合った構造をしているので、空気の層をたっぷりと含んでいます。なんと体積のうち6割が空気と言われているほど。これらの層が断熱材のような働きをするため、保温力は相当に高いレベルです。ただ、羊毛100%製品は薄手のものが多く、素材としての保温力が製品レベルで発揮されているかというと…必ずしもそうとはいえないのも実情。
3.衛生的で、ホコリを寄せ付けない!
天然繊維の中でも、特に静電気を帯びにくく、さらに撥水性があるので水滴を弾くという特性を持っています。そのため、ハウスダストが付着しにくく、飲料が数滴こぼれた程度なら拭き取るだけで大丈夫です。
4.手入れが大変で、汚れると収集がつかないことも…!
汚れにくい反面、いったん汚れてしまうとケアが難しいのがデメリットです。日光に当たると変色してしまうので天日干しが出来ず、さらに家庭で洗うのにも向きません。ドライクリーニングをすればキレイにはなりますが、購入時の品質を100%維持できるわけではなく、なるべく汚さずに使うことが必要です。また、干すのを忘れて水分を溜め込みすぎると虫が湧くこともあるので注意。
上述のとおり、ウール毛布はまさに毛布の王様といった存在です。ただ、いったん汚れてしまうと手入れが大変なので、扱いには気をつけなければなりません。また、素材レベルでは圧倒的な保温力を持っていますが薄い製品が多いので、製品レベルの保温力は思ったほどではない場合も…。併せて使用する敷き布団、掛け布団の保温力が低いと、今ひとつ暖かさを実感できないかもしれません。
ウール毛布を選ぶ上での注意点
ウール毛布でありながら、驚くほど安価な製品を見かけることもありますが、ほとんどの場合、そういった製品は羊毛混紡であり、ウール100%ではありません。羊毛混紡はウールと化学繊維を混ぜた素材で、羊毛ならではの保温性、手触りにはなりませんので、ウール毛布とは似て非なるものです。数千円台の製品などは、ほぼ間違いなく混紡であると考えて良く、品質の良いウール100%は数万〜十数万といった価格帯になるのが普通。
また、ウール毛布は薄手の製品が多く、製品全体としての保温力には劣る場合もあります。厚みと値段は比例するので価格面での不安はあるかもしれませんが、ある程度、厚みのある製品を選ぶのがコツです。