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布団のダニ対策 なぜ布団を天日干しするの?
ダニ対策、湿気を飛ばすといった目的で行われる天日干し。皆さんも習慣的に、週2〜3回ほどベランダなどに布団を干していらっしゃると思いますが、具体的にはどの程度の意味があるのでしょうか。本当に干すだけでダニ対策、防カビの画期的な対策になるのかを、検証していくことにしましょう。
布団を少しでも長持ちさせるために、そして衛生的で心地よい眠りを実現するために、布団の正しい手入れ法を今一度、確認してみたいと思います!
布団干しの目的は湿気の除去!
もはや習慣となっている布団の天日干しですが、主な目的は湿気の除去です。特に敷布団は、人が寝ている時にかいた汗を吸うという役割があります。昼間のうちに吸い込んだ湿気を空気中に飛ばし、布団内部を乾燥させることが天日干しの主目的です。水分が飛ぶとクッション性が快復して布団が膨らみますので、快適な寝心地をキープするためにも是非、晴れた日には天日干しを行いましょう。
また、雑菌は湿った場所を好み、完全に乾燥した場所では死滅する傾向にある上、直射日光も非常に苦手。定期的に干すことで、雑菌を減らし、内部を清潔に保つことが出来ます。雑菌が繁殖すると、ニオイやベタつきを感じることもありますから、布団の衛生を維持することはお手入れにおける基本と考えてください!
ちなみに、多くの方が無意識にやってしまう習慣として“布団たたきでバシバシと叩く”というものがありますが、実はNGです。中綿、羽毛などが衝撃で破壊され、綿ボコリになって出てくる原因になります。かえってハウスダストを増やすだけなので、絶対に避けてください。中綿を潰してしまい、クッション性が失われるのを早める原因にもなります。
実は、天日干しではダニを退治することは不可能!?
さて、真っ先に皆さんの期待を挫いてしまうようで非常に心苦しいのですが、実は、天日干しによって布団に住みついたダニを除去する…というのは不可能なのです。確かにダニは高温を苦手としていますが、死滅するのは50度以上になった場合。日光に当てただけは夏でも40度近くまでしか温度が上がりませんから、ダニは弱るだけで死滅はしません。
お日様の力でダニを退治する方法!
上記の通り、普通に天日干しするだけではダニを除去することができませんが、実はやり方次第でダニを除去することは可能なのです。方法は3通りあるので、順を追ってご説明しましょう。
1つめのやり方は、車をお持ちの方にオススメの方法です。4月下旬〜10月上旬くらいまでは日を当たる場所に車を置いておくと、内部の気温が60度前後まで上昇します。それを利用し、日差しの当たる場所に車を置いて、その中に布団を入れておくわけです。ダニは50度以上の高温で死滅しますから、炎天下の車内ではまず耐えられません。…ただし、化学繊維の布団は熱に弱いので、木綿布団など“布団乾燥機を使って平気な素材”の製品だけにしてください。
次に2つめの方法ですが、これは大きなビニール袋(出来れば黒く塗るとベター)に布団を入れて日差しの当たる場所に置き、輪ゴムなどで密閉する…というものです。片面90分ほど日に当てたらひっくり返し、逆の面も90分ほど日差しに晒してください。5月〜9月くらいまでは、これでも内部が60度以上になるため、ダニは死滅します。
最後が、冬場でも可能な方法です。布団をビニール袋に入れ、内部に小バエや蚊を死滅させる程度の殺虫剤をまいて密閉します。殺虫剤の代わりに虫除けスプレー程度でも構いません。逆にゴキブリを瞬殺するような強い殺虫剤は人間に対しても毒性があるので、避けてください。密閉したら朝から夕方まで室内で放置しておきましょう。これでダニは死滅するはずです。




