寝具の敵を退治!湿気取りシートの特徴と使い方

湿気は寝具の大敵です。これまでのコラムでもたびたび触れてきましたが、寝具にまつわるトラブルの多く(シミ、カビ、悪臭、虫食い、弾力の低下など)は、いずれも湿気が原因で引き起こされます。大切な寝具を長く使っていくためには、できるかぎり湿気から守ってあげなければなりません。

とはいえ、「寝具を湿気に触れさせない」ということは現実的に不可能です。ただでさえ日本は湿度の高い国ですし、おまけに私たちは毎晩コップ1杯分もの寝汗をかきます。ふつうに使用していれば、寝具は常に水分に晒されているといっても過言ではないでしょう。

そこで活用したいのが、寝具用の湿気取りシートです。

湿気取りシートの機能と役割

湿気取りシートとは?

寝具用の湿気取りシートは、ポリエステルやシリカゲルなどの吸湿性素材でできています。薄いマット状のため除湿マットと呼ばれることもありますが、基本的には同じものだと考えて問題ないでしょう。具体的な商品名としては「ドライウェル」や「からっと寝」などが有名です。
名前のイメージから使い捨てだと誤解している人もいるかもしれませんが、ほとんどの湿気取りシートは乾燥させることで何度でも再利用が可能です。シートには湿気センサーがついており、色の変化によってどれだけ湿気を吸い込んだかがわかるため、干すタイミングを見失う心配もありません。
また、商品によっては丸洗いできるものもありますので、より衛生的に使用したい場合には丸洗い可能かどうかを必ずチェックするようにしましょう。

湿気取りシートの使い方

具体的な使い方としては、寝具と床(または床板)との間に敷くのが基本です。寝具で最も湿気が溜まりやすいのは私たちが寝る上側の面ではなく、実は床や床板に接した下側の面だからです。
これは体温と床との温度差によるもので、窓ガラスやコップが結露するのと同じメカニズムです。敷布団やマットレスにカビを生やしてしまった経験がある人であれば、上側より下側にカビが生えやすいというのは理解しやすいのではないでしょうか。
たとえばベッドの場合であれば、床板のすぐ上に湿気取りシートを置き、その上にマットレスやベッドパッドを載せることになります。敷布団の場合には、床に直接湿気取りシートを置き、その上に敷布団やシーツ等を載せましょう。「最もカビが生えやすいのはどこか」と考えると、湿気取りシートを置く位置を迷わずに済むはずです。

今回は湿気を取り除く除湿シートをご紹介していますが、寒い季節になると今度は結露が発生しますよね。湿気取りシートだけでは改善ができないと思いますので、おすすめの対策・予防方法をご紹介しましょう。詳細は『布団まわりの結露を防ぐ方法』をご覧ください。

また、皆さんご存知かもしれませんが、湿気対策で人気を集めている寝具があります。それは「すのこベッド」。板と板との隙間が充分に空いているため高い通気性をもっているのが特徴です。その良さをタイプ別や材質からご紹介していきます。詳細は『すのこベッドの良さをご紹介』をご覧ください。